「車いすで生活していて、コンドームを欠かさずカバンに持っている女性がいるらしいよ」。 セックスをテーマに、様々な人を取材していた私にそんな話が舞い込んできた。 女性がコンドームを持ち歩く姿って、「セックス・アンド・ザ・シティ」くらいでしか見たことがない。しかも、車いす生活の女性が?
が、しかし…。いったいどうやって、彼女たちを救い上げればいいのか? その問いはあまりにも重い。 最貧困女子という、まるで戦後の赤線みたいな状況下で生きている女性が、この平成の日本に存在するというきつい現実。彼女たちの10年後、20年後を思うと、本当にやりきれない。ずっと身を売るために街に立ち続けるのだろうか、それとも、年をとり、売れるものがなくなり、本当のホームレス(見えるホームレス)となってやっと、社会的支援が受けられるのか…。粗野で攻撃的、自分から社会との縁を断ち切ってしまう、普通の会話が成り立たない、めんどくさくて可愛くない彼女たち。その圧倒的な不幸、孤独が見えにくい彼女たちの「現実」を、興味本位の差別の目ではなく、冷静で公平な目で見つめる、そのきっかけを与えてくれる真摯な一冊。 この先を読むまで、私もそう思っていた。まさかその裏にこんな悲惨な状況が隠れていたとは… 一晩の宿のために身体を売る。いったいいつの時代の話しなんだ? 立ちんぼ女性、それも都内…。まるで外国のことのようだ 知的障害をもった女性たちが最底辺のセックスワークについている現実。障害者手帳を持っていながら堕ちていく彼女たち。障害者は社会保障制度できちんと守られているのだとばかり思っていた。信じられない… 次々にそして淡々と語られる、最貧困女子たちの状況。あまりの悲惨さに涙… レビューカテゴリーの最新記事 今月のダ・ヴィンチ ダ・ヴィンチ 2021年8月号 植物と本/女と家族。 特集1 そばにあるだけで、深呼吸したくなる 植物と本/特集2 親、子、結婚、夫婦、介護……「家族」と女をめぐるエッセイ 女と家族。 他... 2021年7月6日発売 定価 700円 内容を見る 最新情報をチェック!
トップ レビュー 路上生活より過酷な彼女たちの生。これがいまの日本の現実なのか?
脳性まひがあり、障害者の「性」への理解を求めて活動する熊篠慶彦(くましのよしひこ)さん(47)の恋を題材にした映画が公開されている。タブー視もされるテーマだが、「関心が薄い人、特に若い世代に伝えたい」と訴える。 映画「パーフェクト・レボリューション」の冒頭、熊篠さん役のリリー・フランキーさんが、講演会で「障害者だって恋をするし、セックスもしたい」と会場に語りかける。すると、女性が立ち上がって「あなたは愛についてどう考えるのか。性欲丸出しのただの障害者じゃないか」と非難した。 これは5年前の夏、熊篠さんの共著「身体障害者の性活動」の出版記念会で実際にあった出来事を忠実に再現した場面だ。女性は風俗店で働いており、その後、熊篠さんと恋に落ちる。2人の1年半にわたる交際が、映画の原案になった。 リリー・フランキーさんは熊篠…
出演歴 映画 イソップの思うツボ 僕はイエス様が嫌い エリカ38 テレビ トリック エコエコアザラク ガラスの仮面 舞台 こと〜築地寿司物語 路地裏の優しい猫 HO-BO CM トヨタ自動車 資生堂 SONY ホンダ技研 出典:日本タレント名鑑(VIPタイムズ社)